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『獄の棘』(ひとやのとげ)は、大門剛明による日本の社会派ミステリー小説。
2017年3月にWOWOW連続ドラマW枠で『ヒトヤノトゲ〜獄の棘〜』のタイトルでテレビドラマ化された。
概要
小説はオムニバス形式となっており、7つのストーリーが収録されている。弘前刑務所の新人刑務官である武島良太が、法務省出身で剛腕の新任看守長から指示されて秘密裏に内部調査を開始、刑務所内のギャンブル、脱獄、いじめ、偽装結婚といった様々な問題が次第に明るみに出ていく。
7つのストーリーのうち「赤落ち」「脱獄の夜」「獄の棘」「銀の桜」はいずれも『本の旅人』にて初出。3つの書き下ろしストーリー「プリズン・グルーピー」「幸せの天秤」「矯正展の暗号」を加えて、2014年2月に角川書店より単行本が出版された。2017年2月に文庫化。
あらすじ
武島良太は弘前刑務所に勤務する新人刑務官である。父も祖父も刑務官であり、祖父から親子三代が弘前刑務所に勤務する刑務官という家柄であった。
弘前刑務所には20代後半で刑務所統括の地位にある名久井惣一がいる。名久井はいわゆるキャリア組で刑務所内の改革を進めたいと考えている。良太は名久井に気に入られ、名久井の指示で刑務所内部の不祥事について極秘調査を行うことになる。
良太は調査を通じて、赤落ちと呼ばれる刑務官同士で行われている賭事、模範囚が企てる脱獄、受刑者と一般女性の偽装結婚、受刑者内で行われているいじめ、刑務官の不正といった様々な問題と向き合うことになり、最後に名久井の複雑な背景が明かされる。
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