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「〈古典部〉シリーズ」(こてんぶシリーズ)は、米澤穂信の推理小説のシリーズ。KADOKAWA(角川書店ブランド)より2001年10月から刊行されている。
文化系部活動が活発なことで有名な進学校・神山高校で「古典部」という廃部寸前の部活に入部した男女4人が、学校生活に隠された謎に挑む、「日常の謎」に分類されるシリーズ。基本的に、主人公であり探偵役でもある折木奉太郎の一人称で語られる。
2021年12月時点でシリーズ累計発行部数は290万部を突破している。
メディアミックス化もされており、コミックスは累計90万部、アニメBD&DVDは19万部を突破している。
概要
シリーズ第1作は、著者のデビュー作である『氷菓』。同作はライトノベルの新人賞である角川学園小説大賞のヤングミステリー&ホラー部門で奨励賞を受賞し、角川スニーカー文庫のサブレーベルである〈スニーカー・ミステリ倶楽部〉から刊行された(『氷菓』は第1回配本)。2作目『愚者のエンドロール』も同レーベルで刊行されたものの、〈スニーカー・ミステリ倶楽部〉の企画が頓挫し、続編が出せない状態となった。しかし2004年、米澤がシリーズ3作目(完結編)として執筆されていたものを全面改稿しノンシリーズ作品として東京創元社から出した『さよなら妖精』が高い評価を受けたため、角川書店でのシリーズ再開が決定。2005年にシリーズ3作目『クドリャフカの順番』が単行本(四六判)で刊行され、同時に『氷菓』と『愚者のエンドロール』も角川文庫から新装丁で刊行された。以降、シリーズ作品はまず単行本で刊行され、後に文庫化されている(詳しくは既刊参照)。シリーズは奉太郎が高校を卒業するまで続く予定。
シリーズの舞台である神山市は、「中部地方にあると推定される緑豊かな地方都市」とされている。アニメ版の舞台のロケハンは、主に著者の出身地である岐阜県高山市で行われた。十六銀行は、ファンの「聖地巡礼」による高山市内への観光客を年間15万人と想定し、岐阜県内への経済効果は21億円と算出した。2013年2月1日には、アニメのモデルとなった場所を案内する高山市公式ガイドマップが1万枚制作され、市役所や市内の観光案内所等で配布されている。
テレビアニメ
『氷菓』(ひょうか)のタイトルで、2012年4月から9月まで独立局他にて放送された。テレビシリーズ22話とOVA1話の全23話構成。原作は当時刊行されていたシリーズ5作のうち『ふたりの距離の概算』を除く4作(『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』)と、放送当時単行本未収録だった短編「連峰は晴れているか」(後に『いまさら翼といわれても』に収録)で、OVAのみ著者が手掛けたアニメオリジナルプロットである。
制作を京都アニメーションが手掛け、2003年の『フルメタル・パニック? ふもっふ』および2005年の『フルメタル・パニック! The Second Raid』と同じく、武本康弘が監督、賀東招二がシリーズ構成を担当している。
本作はシリーズを時系列順に構成し、その中で大筋においては原作を踏襲しているが、古典部の部室の場所など、原作から変更されている部分も一部存在する。最も大きな変更点は作中の時代設定で、原作の2000年から放送年と同じ2012年に変更されている。それに伴い「33年前の真実」がアニメでは「45年前の真実」となり、関係者の年齢もそれに合わせて変更されている。前述の理由もあり、アニメオリジナルシーンが増えているエピソードもある(例・12話で、あるキャラクターが初音ミクのコスプレをしているシーンなど)。
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