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『境界線上のホライゾン』(きょうかいせんじょうのホライゾン、Horizon on the Middle of Nowhere)は、川上稔による日本のライトノベルおよびそれを原作としたメディアミックス作品。イラストはさとやす。電撃文庫(KADOKAWA)より2008年9月から2018年12月まで刊行された。略称は「境ホラ」。本編完結後、続編『境界線上のホライゾン NEXT BOX』が刊行されている。
概要
著者が描く世界観「都市世界」における「GENESIS」時代を背景とした作品であり、書名にはそれを示す「GENESISシリーズ」の表記がなされている。ファンタジー、SF、バトル、コメディ、歴史、政治、経済など、多種ジャンルの複合や複雑な設定が見られるシリーズである。2021年12月時点でシリーズ累計発行部数は300万部を記録している。『このライトノベルがすごい!』作品部門では2013年版で10位を獲得している。
電撃文庫MAGAZINEに、設定資料や序章が先行して掲載された。本作品の初期設定資料はA4で780ページに渡る旨が、I巻<上>の作者紹介に記載されている。
メディア展開
2011年2月にテレビアニメ化することが発表され、同年10月から12月まで放送された。「オールナイト上映会〜きみとあさまで〜」にて、2012年夏より第2期が放送されることが発表され、同年7月から9月まで放送された。
電撃文庫MAGAZINE Vol.26では、PlayStation Portable用のゲーム化が発表された。
その他
文庫本の厚みを評して「鈍器」とも呼ぶファンもいる。II巻<下>は全1154ページとなり著者による電撃文庫最厚記録(終わりのクロニクル7巻)を更新した。さらに、本編最終巻のXI巻<下>は全1160ページとなり記録を再度更新した。
続編
2018年12月7日刊行のXI巻<下>での本編完結後、2018年12月21日よりカクヨムにて新章となる『境界線上のホライゾン NEXT BOX』の連載が開始された。書籍版は電撃の新文芸 (KADOKAWA) より刊行されている。『境界線上のホライゾン NEXT BOX』は、台詞やモノローグにキャラクターの顔が描かれたアイコンを表示するアイコントーク形式で執筆されている。
あらすじ
神代の時代、汚染した地球を修復するため「環境神群」と呼ばれる保全システムに託し、人々が遥かなる天上へ旅立った後。天上での争いに疲弊し、安らぎと復活を賭して再び戻った人類を迎えたのは、環境神群の過剰修復により過酷な環境となった地球だった。黎明の時代、人類は地球上で唯一生活可能な地域…極東の「神州」から、過酷な外界の開拓を試みたものの多くの人と技術が失われ、また争いにより人類は種の存亡の淵に立たされていた。人々は再び天上へ至る力を取り戻し蓄えるため、そして同じ過ちを繰り返さないため、過去の人類の栄光までの軌跡を記した『聖譜』を制定、聖譜に記された過去の歴史を再現する「やり直し」をすることとした。
居住可能な地域が極東のみであったため、人類が天上に旅立つ以前に極東に住んでいた人々は神州で、他の地域に住んでいた人々は環境神群による異層次元技術によって創生された極東のコピーである「重奏世界」で、それぞれの歴史再現をしながら生活することとなった。歴史再現を始めて百余年後…神州での「南北朝動乱」の再現の際、重奏世界を制御していた三種の神器が失われると重奏世界が崩壊、合一した現実世界との間に「重奏統合争乱」が勃発。南北朝動乱の再現によって疲れ果てていた極東側は、最終的に重奏世界側へ敗北。以降は各国の代表と「聖譜連盟」が極東を分割し教導する「暫定支配」体制が確立した。
時は過ぎ聖譜歴1648年、100年ごとに地脈から歴史が自動更新されるはずの聖譜記述が停止、聖譜記述最後の年が訪れ世界は終焉「末世」へと向かっていた。
そのなか、極東に唯一認められた独立領土、巨大航空都市艦「武蔵」では主人公の「教導院の中で最も無能」な葵・トーリが昔死んだはずの少女 ホライゾン・アリアダストに告白すると宣言。しかし翌日に三河が君主 松平・元信による地脈炉の暴走で消滅、同時に自動人形P-01sが極東の所有を禁止されている大量破壊兵器「大罪武装」”焦がれの全域”であること、末世解決のカギであると発表される。
大罪武装の返還と三河消滅の責任として「聖連」から自害を強要されるホライゾンを失わないため、大義名分として挙げた大罪武装の収集による末世解決を行うため、葵・トーリとその仲間たちは世界を相手に戦争を開始した。(第I巻<下>まで)
テレビアニメ
2011年10月より第1期として小説本編I<下>巻までの内容が製作、毎日放送ほかにて放送された。サンライズがライトノベル原作のアニメを手がけるのはこの作品が初めてとなる。
第2期は『境界線上のホライゾンII』のタイトルで小説本編II<下>巻までの内容が製作、2012年7月から9月まで毎日放送ほかにて放送された。
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