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『鉄子の旅』(てつこのたび)は、菊池直恵による日本のノンフィクション漫画。2001年から2006年まで小学館の『スピリッツ増刊IKKI』『月刊IKKI』に連載された。全48旅(話)、単行本は全6巻(小学館IKKI COMIX)。
作者をほあしかのこに代えて2009年から2013年まで同誌で連載された『新・鉄子の旅』および2016年から2019年まで霧丘晶により『月刊サンデーGX』で連載された『鉄子の旅3代目』についても併せて記述する。
以下菊池版を旧鉄子、ほあし版を新鉄子、霧丘版を3代目と呼称する。
概要
旅の案内人として横見浩彦が同行する鉄道紀行漫画。コンセプトは、鉄道にまったく興味のない作者が鉄道好きのトラベルライターの横見に嫌々日本全国の鉄道に連れ回されるというもの。通常、旅をするメンバーは作者、横見、編集者で、時折ゲストが随行する場合もある。
略称は鉄子(てつこ)で、主要な登場人物たちも使用している。
鉄子の旅
足掛け5年にわたり連載が続いたが、作者・菊池の体力の限界を理由に2006年12月号の第48旅をもって終了した(連載漫画の単行本としては全6巻)。2007年6月よりファミリー劇場にて放送されたアニメの宣伝のため2008年3月号までコラムが掲載、2007年4月号、7月号、8月号に読み切りが掲載された。アニメ終了後もカラー特別版や日本縦断弁当が販売されるなど企画が行われた。連載終了後のコラムと読み切りにその後の企画についての書き下ろしを加えて「プラス」を刊行した。
番外編として、明知鉄道を舞台に矢野直美を旅の案内人として小学館の月刊誌『ラピタ』2005年3月号に掲載、矢野の『おんなひとりの鉄道旅』文庫版西日本編に収録された。
2006年に在阪局の毎日放送(MBS)の夕方ローカルニュース番組『VOICE』の特集コーナー『金曜シリーズイマ解き!』にて、当作品を含めて女性の鉄道ファンを取り上げ、横見もVTR出演した。『鉄道ピクトリアル』2007年1月号に、「鉄子の旅 幕間散歩」と題して本作の裏話ともいうべき記事が掲載されており、対談形式でキクチ、カミムラ、編集長が参加している。
新・鉄子の旅
「レール・ガール・アゲイン」というサブタイトルで、『月刊IKKI』2009年7月号より連載がスタートした。作者が菊池から、連載開始当時19歳で福岡在住のほあしかのこへ引き継がれた。ほあしにとってのデビュー作ともなった。同行するメンバーがは前作に引き続きカミムラ、そして『月刊IKKI』編集長と女優の村井美樹が新たにメンバーとなった。2013年3月号の第34話をもって終了、単行本全5巻。菊池の「鉄子」執筆終了宣言に伴い、IKKI編集長がカミムラに「お目付け役として編集長が同伴する」条件で連載再開を打診。当時、専門学校生で漫画家デビュー前のホアシの持ち込んだ原稿を読んだカミムラが彼女に鉄道旅ルポ漫画を提案し、それにホアシが乗る形で連載が開始された。
ほあしが九州出身の「鉄道漫画家」(他称)ということで、九州のメディア(ラジオ・テレビが中心)で出演などすることもあった。第3巻・第15旅では初めてのメディア取材も兼ねるということで緊張し、アガリ状態であり、横見に「平常心に立ち戻れ!」と指摘された。その後も話すのは苦手ではあったが、少しメディアに慣れてきたらしい。
「3代目」では歴代レギュラー登場回の他、地元・九州取材に同行している。
鉄子の旅3代目
初代の担当編集者だったイシカワが編集長を務める『月刊サンデーGX』2016年6月号において、霧丘晶を作者に連載を開始した。横見以外の同行メンバーはカミムラとイシカワとなり、村井は降板した。
霧丘は東北出身の漫画家ではあるが、東北地方の取材は(新鉄子の九州取材と同じく)それほど多くはない。
「鉄子女子同盟」(村井を除く)相談・報告コーナーは第1巻で打ち切られた。
「新鉄子」(ほあし)では掲載されなかった「カミムラメモ」が、村井の降板で「ソフ鉄」コラム廃止に伴い復活している。ほかにも横見語録が「ほあし語録」の廃止で復活した(のちに横見と鉄道に関係する数字のコーナーに変更されている)。
「新鉄子」の連載が終了して取材旅が出来なくなったのを残念に思った横見を、当時『月刊サンデーGX』編集長であったイシカワが救済する形となり、IKKI編集部員であったカミムラを巻き込んで、「新鉄子」と同じ条件で連載を再開した。カミムラは霧丘を3代目作者にした。
テレビアニメ
2007年6月24日から9月23日に、CSのファミリー劇場で放送、全13話。SUPER BELL"Zが主題歌、エンディング、鉄音効果を担当。
アニメ化にあたってのキャッチコピーは、第1巻の帯にも使われている「今日もいっぱい列車に乗れるぞ!!」。これは横見が道中で語った言葉で、乗り鉄系である鉄道に対する横見の気持ちを如実に表している。
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